2012年04月06日

581)ああ清明節!

日本もことしは寒いのですが、ここ大同もなかなか暖かくなりません。
そして、風が強い。
中国では、ビューフォート風力階級を、採用していて、
天気予報なんかで、「7級の西北の風」と、告知されます。
7級は、「強風」で、秒速で表すと、13.9〜17.1m。
風にむかっては、歩きにくいくらい。


大同についた当座、山のうえには、ちょっとだけ雪が残っていましたが、
それいらい、雨も雪も降りません。
極度に、乾燥しているんですね。
土が舞い上がる。
私の小さな目にも、それがはいって、痛い、痛い!
こんななかで、火がでれば、山の木は、ひとたまりもありません。
それなのに、火をつかうのですね。
清明節の、墓参りです。
ことしは4月4日が、清明節でした。
数年前から、5月のメーデーの連休を短縮し、
清明節を、3連休にしました。
それで、都会から、帰ってくる人も、ふえました。

日本の墓参りは、生花や水ですが、
中国では、紙と火です。
お墓のまえで、冥国銀行のお札を燃やし、
煙にして、ご先祖さまに、届けるのです。
10億元、1億元の高額紙幣から、1元、1角(0.1元)の少額紙幣まで、
町外れの屋台で、売られています。
それから、お墓の土盛りに生えた、枯れ草も燃やします。

私たちが地元の聚楽郷と協力して、造成した采涼山プロジェクトに
先日、でかけたところ、
「厳禁上墳焼紙」と白抜きされた、赤い横断幕が張られ、
その横で、4人の男たちが、立ち番していました。
いや、しゃがみこんでいました。
そして、山のうえでは、1人が、双眼鏡を覗いていました。
郷政府の職員総出で、見張りをしているんですよ。

そこまでしても、山火事が発生するんですね。
ご近所に迷惑になるといけないので、名を伏せますけど、
連続して、2度、山火事が発生しました。
墓参りによるもの。
お墓といっても、日本のように、まとまってあれば、
管理がしやすいんですけど、中国の農村では、荒れ地や山などに、
分散してつくられているので、とても管理できないのです。

そんななかで、南郊区政府は、造林地への立ち入りを、
全面的に、禁止したそう。
古戦場の白登山は、いま馬鋪山と呼び、
南郊区、新栄区、大同県の,境界になっています。
この山に、大きなアブラマツや、ノモモ(山桃)を植えて、
采涼山森林公園を建設中です。
ところが、ここには大きな霊園があるんですね。
つぎつぎに人がやってきて、紙を燃やされたら、
それはたまらないでしょう。

困ったことに、山火事が発生すると、
そこを管理している人間が、責任を追及されます。
林場で火事をだすと、場長のクビが飛ぶ、ときいたことがあります。
で、いま、大同事務所の、武春珍所長が、ものすごく緊張しています。
あちこちで、森林が再生しつつあるんですけど、
その管理責任があります。
責任は彼女にとどまらないで、そのうえの、大同市総工会の主席に及ぶ。
私の勝手な推測ですけど、総工会からも、
かなりの圧力が、かかっているでしょう。

とくに心配しているのが、南天門自然植物園です。
木が育っただけでなく、草も茂ってきました。
いまの時期は、それが枯れていて、絶好のたきつけです。
途中の道は狭いので、消防車はあがれません。
仮にあがっても、火を消すだけの水がありません。
そして、敷地内には、けっこうの数の、お墓があります。

毎晩、夕食のときに、彼女は、李向東に電話をかけます。
毎晩というのは、枕詞ではありませんよ。
ほんとに、毎晩です。
無事かどうか確認し、墓参りがあったかどうか確認し、
「通常のしごとはしなくていい。
みんなで、見張りだけをしなさい。
この時期、もう1人、臨時にやといなさい。
酒も、タバコも、やらない人でないといけない。
墓参りの人がやってきたら、ちゃんと名前を記録しなさい。
鉄のバケツを用意して、どうしても紙を燃すといったら、
そのなかで燃やさせなさい。
そばにかならず、水を用意しておいて」
燃紙を厳禁するほどの、権限はないんですね。

ついに、きのうは、李向東が、とてもやりきれない、と答えたそうです。
すると、彼女は、私にむかって、
「ほら、李向東まで、やりきれないといってる」
そりゃ、そうでしょう。
小武の、ヒステリックな声を、毎晩きかされたら、やりきれない。
となりで食べている私も、木を育て、森林を再生させるのが、
犯罪でもあるかのように、思えてきます。

ああ、そうなのか!
私たちは、しろうとなので、あんなふうに、木が育ったのか。
プロはそのあたりを、よく知っていて、
大面積に、ものすごい数の苗を植えるけど、
途中で消えてしまって、火事の心配がないようにしている。
そういう技術を、プロは、もっているんだ!
そういう皮肉を、いってみたいんですけど、
そんなことをしたら、よけいに火がつくでしょう。

ことしの清明節本番、4月4日は過ぎました。
でも、このあと1〜2週間は、遅れてくる人がいるようなので、
まだ、安心はできません。
posted by koko_tayori at 10:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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