2013年04月01日

592)ああ、清明節!

ことしの清明節は4月4日だそう。
といっても、日本のみなさんには、おわかりじゃないでしょう。
二十四節気というのがあって、これは日本にも伝わってきました。
だんだんすたれて、現役で話題になるのは、
立春、春分、夏至、立秋、秋分、冬至、大寒くらいのものでしょうか。
ああ、啓蟄もありますね。


中国では、清明節はとても意味があります。
ことしは、4日から6日まで連休です。
気温があがり、水ぬるむ時期、わくわくしますね。
みなさんには楽しいときであっても、
林業や緑化の関係者にとっては、頭の痛い時期です。
3月27日夜、大同事務所の武春珍所長は、南天門自然植物園の李向東に電話をかけ、
「ほかの仕事はしなくていいから、もっぱら防火に努めてほしい」と話していました。

春のこの時期、この地方ではほとんど雨が降りません。
去年の秋から、ほとんどないのです。
気温があがります。
そして、風がつよい。
極端に乾燥していますね。
清明節は、中国では墓参りのときです。
お墓に生えた草をとり、盛り土をあらためます。
そして、火をつかうのです。

昼食をすませて、ホテルに帰る途中、くるまを停めてもらいました。
市場の片隅で売られている紙銭の写真を撮りたかったのです。
天地銀行、天堂銀行、冥都銀行などが発行するお札で、
中国の紙幣をまねたデザイン。
日本のおもちゃ銀行券のようなものです。
毛沢東の肖像のかわりに、ふつうは冥国の皇帝の絵がはいっています。
ところが今回みたものには、毛沢東の肖像入りも、たくさんありました。
額面はみな大きくて、50億元が最高でした。
あちらの世界もインフレなのでしょう。

めずらしかったのは、米ドルをまねた紙銭で、ちゃんとグリーンバックス。
額面は、1000美元、5000美元、10000美元。
美国はアメリカのことで、美元はUSドルです。
日本の札はありませんでした。
いまの両国関係を反映したのか、円安がきらわれたのか?

これを墓前で焼いて、煙にして、ご先祖さまに届けるのです。
焼いている現場をみたことはありませんが、
灰がぶあつく残っているのをみました。
かなり大量に燃やすのかもしれません。
その火が風で飛んで、山火事になりやすいのです。
山の入口に、「上墳厳禁焼紙」
(墓参りで紙銭を焼くことを厳禁する)の横断幕をみますし、
何人もの見張りが立っているのを、今回もみました。

大同県のさる鎮の共産党書記に、以前に話したことがあります。
「ねえ、つぎのような宣伝をしてよ。
ご先祖さまのところの組織から、共産党に連絡がきたので、
みなさんに伝える。
冥界も、下界といっしょで、経済が大発展し、
お金に困らなくなった。
だから、もう、お金は送ってこなくていい。
ところが、これも下界といっしょで、水不足が深刻だ。
これから墓参りには、お金ではなく、水をもってきてほしい」

若い党書記は、私の話を最後まできいてくれたんですけど、
返事は、「そんなことは私にもできない」というものでした。
う〜ん。

JICA主催の、林業関係者対象の研修会に招かれたとき、
いまの話を、講演のなかにいれたんですよ。
そしたら、墓参りには水をもってきてほしい、というくだりで、
熱烈な拍手があったんですね。
林業関係者にとって、どんなに深刻であるかがわかります。
そして、清明節が連休になったことに、
「こんなバカなことを、だれが決めたんだ!」という憤りの声もききました。
都会にでている人間まで帰ってきて、墓参りをする、というのです。
以前は、燃えるものは、なにもなかったのです。
ところがいまは、営々たる努力によって、山に木が戻ってきました。
10年、20年、それ以上かけて育てた森林が、
一瞬にして、灰になりかねないのです。

3月30日、31日と、南天門自然植物園にいきました。
中国林業科学研究院の陳幸良副院長と、北京林業大学の2人の教授を
案内したのです。
前中久行代表、桜井尚武顧問がここの活動を紹介しました。
それについては、べつに書きます。

周金の勇姿がすごかった。
迷彩服に、濃いオレンジのベストをつけ、村から支給された迷彩ヘルメット。
「防火巡査」の腕章。
バイクには、消火器が搭載されています。
敷地内だけでなく、近くの村にたくさんの横断幕を張っています。
「墓参りで紙銭を燃やすのを厳禁する」のほか、
「火をだしたら、牢屋行きだぞ!」という刺激的なものも。

大同市は、清明節期間の野外での火の使用を厳禁し、
違反者は厳罰に処する、とくりかえし発表しています。
しかし、ここの植物園は民間団体。
どうしても燃やす、という人がきたとき、追い返すことはできません。
そこで、トタンでバケツのような容器を3つつくり、
そのなかで燃やさせるといっています。
無事にすぎてほしいものです。
posted by koko_tayori at 13:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。